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在宅医療と薬剤師の関係性

在宅医療が注目されるようになった背景には、いくつかの原因がありますが、大きく分けると2パターンあるといえそうです。

1つは、入院の長期化を防ぎ、医療費を削減するためということです。現在は、病院だけではなく、介護施設でも満床の状態が続いています。 そのため、本当に入院や入所が必要な高齢者であっても、空きを待つしかない状況が続いており、質の高い在宅医療が注目されてきているというわけです。

2つ目は、自宅で治療を受けたいという、患者さん側の要望が多いと言うことです。確かに、普段生活を送っている自宅で治療を受けた方が、ゆっくりと療養することができますので、精神的な負担を軽減することにつながるといえるでしょう。

このような背景の中で、欠かすことのできない存在が、薬剤師だといわれています。在宅医療では、医師や看護師、介護士などが直接患者さんの自宅に訪問することになりますが、その際について回るのが、薬剤の処方や管理です。

日本薬剤師会が医薬品の飲み残しについて調査した結果によると、処方されているにもかかわらず、実際に使用されなかった薬剤は約500億円に上ることが分かっています。

この問題を解決するためには、正しい知識を用いながら薬剤を管理していく必要がありますが、薬剤師が関与することにより、3分の2以上にあたる400億円の削減が可能だという調査結果が出ているのです。

また、在宅医療では、薬剤を処方した医師の指示を受けながら、患者さんに最も適した薬剤を処方しなければなりません。時には、患者さんが飲みやすいように、薬剤の形状を変えたり、服用方法を変える提案を医師に行う必要もあるのです。

このような薬剤に関する専門性は、薬剤師が得意とする分野であり、今後も様々な調剤薬局などが、地域医療に参加してくる傾向にあるといえるでしょう。 ただし、調剤報酬が低いということや、重労働にもかかわらず、効率が非常に悪いという問題点も報告されています。

今後、在宅医療にかかわることを考えている薬剤師は、このような現場の声も参考にしつつ、自らが考えている方向性と一致している医療機関での勤務を検討してみると良いでしょう。

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